遺品整理を始めるときには

故人との別れまでの時間にある程度遺品整理の見通しが立ったり、普段から亡くなったあとのことについて詳しく話し合えたりしている場合を除いては、家族が亡くなると、何をどのように整理すれば良いのか戸惑ってしまうことがほとんどでしょう。

別れまでに時間がある場合でも、突然に別れが訪れた場合でも、大切な人を失った悲しみや寂しさに優劣はありません。心の整理がつかないまま遺品整理を行うことは、体力的だけではなく、精神的にも大きな負担になります。

しかし、故人がワンルームなど賃貸物件に住んでいた場合には、退去の期限が決められている場合もあり、遺品や部屋の整理を急いでしなければなりません。

そのようなとき、自分や家族だけで遺品整理を行うことが難しい場合には、遺品整理業者に依頼する方法があることを知っていますか？

今回は、遺品整理業者にワンルームの遺品整理を依頼したときにかかる費用や業者の選び方などについて紹介します。

ワンルームでは

ワンルームの間取りに住んでいる人は、一人暮らしであることがほとんどです。

そのため、遺族と離れて暮らしていることが多く、遺された人はどこに何があるのかわからないということも少なくありません。遺品整理業者は、遺族の気持ちに寄り添って、故人を悼みながら作業を進めます。これが不用品回収業者との大きな違いです。

遺品整理を行うときには、まず手続きなどに必要な書類を仕分けし、残すものと処分するもの、形見分けなどで誰かに譲るものをわかりやすくしておくことが大切です。また相続税が発生するものや、処分に手続きが必要なものも、処分してしまわないように、一目でわかるようにしておきましょう。

また、思い出が詰まったものや、即座に処分するかどうかを決められないものについては、家族が集まったときや、気持ちの整理がついてから片付けるようにすることも大切です。

ワンルームの遺品整理の相場

ワンルームの遺品整理では、荷物の量や部屋の汚れなどによって、費用が異なります。また運び出すものが多い場合や、エレベーターがなく階段で上階まで上がらなければならない場合、駐車場がない場合などでは、追加の料金がかかります。

ワンルームの遺品整理の相場は
・1Rまたは1Kで約2万5千円から10万円程度
・1DKで約4万円から13万円程度
・1LDKで約 6万円から20万円程度
です。

いずれも作業には約半日程度は必要であると考えましょう。

費用を知りたいときは

費用は、ワンルームの間取りによっても異なります。

また、荷物の量や立地以外に、オプションでさまざまな作業を依頼できる場合もあります。そのため、遺品整理業者に作業を依頼するときには、まず見積もりを取るようにしましょう。

見積もりを依頼するときには、費用以外に
・処分してほしいものをすべて処分してくれるか
・希望の日時の作業が可能か
・丁寧で親切な対応をしてくれるか
などをチェックしましょう。

基本料金を安く設定しているものの、必要なサービスをオプションで追加しなければならないとなると、結果的に高額になります。

料金形態を把握してから作業を依頼するようにしましょう。

また遺品整理業者のなかには、単に遺品整理をしたり、荷物の運搬や処分を行ったりするだけではなく、買い取りサービスをしてくれる業者もあります。

買い取った金額から費用を相殺してくれる場合もあるため、見積もりを依頼するときに買い取りサービスについて、詳しく聞くと良いでしょう。

ほかにも、遺品整理の費用は状況によって異なります。まずはどのような作業をしてくれるのか問い合わせましょう。

費用を抑えたいときには

遺品整理にかかる費用を少しでも抑えたいときには、自分でできる範囲の仕分けや運び出しをしておくと良いでしょう。

また、作業をしやすいように、処分するものを明確にしておくこともポイントです。

作業にかかる手間が増えればその分費用がかかってしまうので、できる限り作業が少なく済むようにすると、費用を抑えられます。

必要に応じて清掃オプションも

遺品整理業者のなかには、清掃サービスをオプションで提供しているところもあります。

故人がワンルームで暮らして、退去手続きをしなければならないものの、遺族に清掃する時間が取れない場合などでは、遺品整理が終わったあとに、清掃を依頼できるのです。

ワンルームの清掃にかかる費用は約2万5千円から8万5千円程度が相場です。

ただし、長く清掃されていなかった場合や、汚れがひどい場合などでは、これ以上かかったり多くの時間を必要としたりすることがあります。

また、賃貸物件では退去するときに指定のハウスクリーニング業者が決められている場合もあります。この場合では、遺品整理業者に清掃を依頼するのではなく、管理会社や貸主が指定したハウスクリーニング業者に部屋の清掃を依頼しなけれなりません。

焦らないことが大切

ワンルームの退去期限が迫っていたり、遺品整理のための時間を十分にとれなかったりするときには、一気に遺品整理をしなけれならず、気持ちが焦ってしまうことも少なくありません。

また人が亡くなったあとには、さまざまな手続きや連絡、法要などを行わなければならず、集中力が散漫になってしまうこともあります。加えて、故人との思い出の品に触れる遺品整理では、寂しさや悲しさが増し、冷静に遺品整理を行えない人もいます。

そのようなときは、焦って遺品整理を進めるのではなく、ひとまず必要なものだけを整理したり、手続きを先に進めたりすると良いでしょう。

一度処分してしまえば、あとから大切だったと思い出しても元に戻すことができません。必要か不要かの判断は焦らずに行いましょう。

遺品整理業者では、故人を悼む気持ちを持ちながら、遺族に寄り添い、遺品の一つ一つが必要か不要かを確認しながら作業を行います。

また処分するものであっても、故人が遺したものとして、大切に扱うことを心がけて作業をしてくれます。

まとめ

今回は、ワンルームの遺品整理を行うときの費用や業者の選び方について紹介しました。

ワンルームの遺品整理は
・1Rまたは1Kで約2万5千円から10万円程度
・1DKで約4万円から13万円程度
・1LDKで約 6万円から20万円程度
が相場です。

ただし、荷物の量やワンルームの立地などについて、費用が異なります。

故人と遺族の気持ちに寄り添って、遺品整理を行ってほしいときには、遺品整理業者に依頼してみてはいかがでしょうか。