どのような人にも大切にしている物があります。その人が亡くなったあとには、残された物たちを片付ける人が必要です。

遺品整理とは、亡くなった人が残して行った物を整理することを指します。整理するだけではなく、部屋の清掃などを行い、原状復帰することまでを遺品整理という場合が多いです。

しかし、単に残されたものを処分することを遺品整理と言わないことがほとんどです。

亡くなった人が写っている写真や、交流があった人との手紙、人形などの想い入れを強く感じられるものについては、供養してから処分することもあります。

遺品のすべてを単純なものとして取り扱うことなく、亡くなった人に想いを寄せて処理する場合が多いです。

遺品整理業者とは？

残された遺族に、十分な時間や労力がある場合は、この作業は遺族が時間をかけて行うことが多いかもしれません。

しかし、必ずしも遺族がいるとは限らず、また遺族であっても、十分な時間や労力が取れるとも限りません。

誰にとっても、日常的によく起こることではないからこそ、きちんとした情報を知っておきましょう。

遺品整理業者を選ぶときのポイントは？

遺品整理業者は単に、使わなくなった物を処分してくれる業者ではありません。所有者がすでにいなくなっている遺品の処分や片付けを専門としている場合が多いです。

このため、亡くなった人が持っていた物や大切にしていた物について、どのように処分すれば良いのかわからないときは相談に乗ってくれることもあります。

では、どのようなポイントに注意して遺品整理業者を選べば良いのでしょうか。
一つずつを詳しく解説したいと思います。

資格がある

単に亡くなった人が残して行った物だけを処分したいのであれば、引き受けてくれる業者は意外にも多いものです。

しかし、押さえておきたいポイントは、遺品整理士という資格を持っている人がいるかどうかです。遺品整理士は、国家資格ではなく民間の資格ですが、やはり有資格者であることの信頼性は高いです。

遺品整理業者のなかには、不用品回収業者がやっていること場合もあり、遺品整理については素人で、満足のいく対応をしてくれないこともあります。

遺品整理業者のなかには悪質な業者も存在します、資格や専門的な知識がないまま、不用品回収を専門としている業者が遺品を不用品として処分するためだけに訪れる場合もあります。

遺品整理士がいる遺品整理業者であれば、同じ処分するという行為であっても、対応に差があり、満足のいくサービスを受けられます。

サービス

遺品整理業者を選ぶときのポイントは、依頼しようとしている業者が希望するサービスに対応しているかをチェックしなければなりません。

遺品整理業者は具体的に、遺品の回収と買取、遺品の供養、亡くなった人が住んでいた部屋の特殊清掃などをサービスとして提供しています。

このうち、特殊清掃は、亡くなったことが発見されたときが遅かった場合などで、室内が汚れているときに利用することが多いです。

依頼しようとしているサービスを提供しているかは、まず何を依頼したいかを決める必要があります。
不要となったものの回収や買取を依頼するのか、不要となるものの選別を依頼するのかによって、業者の対応は異なります。

また部屋のすべてのものを処分するのか、一部のものだけなのかにとっても違います。

なかには、回収や処分はしてくれるけれど、買取には対応していないという業者もあります。このため、依頼したいサービスをまず明確にしておく必要があります。

料金と見積もり

遺品整理業者は、作業をする部屋の間取りを目安にして、料金を設定していることが多いです。

遺品の量などによって異なることがありますが相場としては、1LDK であれば7万から20万円程度、2DKであれば10万から25万円程度、2LDK であれば12万から30万円程度だと考えると良いでしょう。

これより、大幅に安かったり高かったりする場合は、気を付けたほうが良いかもしれません。
費用は作業する荷物の量や、運び出すときに利用できるエレベーターがあるか、階段のみか、駐車するスペースを確保できるかなどによって変動する場合があります。

同じ間取りでも、処分する物が多ければ費用は高くなります。また階段しか使えない高層階であったり、駐車スペースがないなど、作業に手間が予想される場合には、費用が高くなります。

実際に、作業をしてもらう前には見積もりを取ることもポイントです。可能ならば、一社だけではなく、数社の見積もりを取ってサービスや料金を比較すると、料金の相場がわかりやすいです。

対応や態度、言葉遣い

良い遺品整理業者かどうかは、電話や作業員の対応でも知ることができます。
良心的な業者であれば、最初にサービスなどの説明を担当するオペレータも親切である場合が多いです。

わからないことに丁寧に答えてくれたり、提供しているサービスについても詳しく説明してくれます。

また見積もりに来る作業員の態度や対応がどのようなものかも、遺品整理業者を選ぶときのポイントです。言葉遣いや態度が乱暴な対応であれば、やはり大切な故人との思い出の品を任せることには不安があります。

まとめ

ここまで、遺品整理業者を選ぶときのポイントについて詳しくまとめました。
亡くなった人が残していった物を処分することは、確かに不用品を処分することでもあります。

しかし遺品は、亡くなった人が大切にしていたものや、故人との繋がりを知ることができる思い出の品の場合もあります。

遺品整理業者を選ぶときは、遺品整理士という資格がある業者を選ぶようにすると、対応やサービスに満足をすることができます。

また、遺品整理業者を選ぶときには、回収や清掃など、希望するサービスが得られるか、サービスに対する料金が妥当であるか、さらに作業員や電話などの対応は丁寧で親切であるかなどをチェックすると良いでしょう。

遺品整理について、わからないことがあれば、見積もりなどのときに質問すると良いです。

もう一度、思い出を作ることができない人との思い出の品だからこそ、信頼し安心できる遺品整理業者に依頼することをおすすめします。